2022年活動報告 |
7月30日:第2回ジュゴンオンラインセミナー
場所:全国
7月30日に第2回オンラインセミナー 「アキノ隊員に聞く 世界自然遺産やんばるの森に、今も残る米軍廃棄物」を開催しました。 チョウ類生態研究者のアキノ隊員(宮城秋乃さん)は、 やんばるの森のチョウや昆虫の調査・研究をされてきましたが、 現在は北部訓練場跡地での米軍廃棄物の調査をされています。 2021年、沖縄県北部のやんばるの森は、世界自然遺産登録されました。 登録地には2016年に米軍から部分返還された北部訓練場跡地が含まれています。 返還後の基地は国(沖縄防衛局)が3億円をかけて支障除去し、 沖縄防衛局(国)から沖縄森林管理局(国)へ引き渡されました。 引き渡しから2日後、アキノ隊員は調査を開始。 支障除去されたはずの土地から、大量の米軍廃棄物がすぐに見つかりました。 そして土壌からはDDT類やBHC類も検出されたのです。 支障除去が完了されていない物的証拠が出たのに、2018年6月に環境省は 返還地の約9割をやんばる国立公園に編入しました。 世界自然遺産登録を急ぐためだと思われます。 そして、大量の米軍廃棄物があるまま、昨年7月やんばるは世界自然遺産に 登録されました。しかし、IUCN評価書、ユネスコの登録文書には、 北部訓練場返還地の米軍廃棄物や米軍機の飛行についての記述がありません。 ユネスコ世界遺産委員会は昨年、長崎市の軍艦島を含む世界文化遺産 「明治日本の産業革命遺産」について、徴用された朝鮮人労働者をめぐる説明が 十分ではないとして、「強い遺憾」を盛り込んだ決議を採択し、日本に対し、 犠牲者を記憶するための方策をとるよう勧告しています。 ユネスコが、やんばるについても日本政府に対して、米軍の演習や廃棄物に関して、 指摘されることを期待します。 アキノ隊員は、米軍北部訓練場メインゲート前に米軍の廃棄軍用品を置いた 威力業務妨害と道路交通法違反で起訴されています。 今年4月には「宮城秋乃さんの裁判を支える市民の会」が発足し、 弁護団も形成されて不当起訴に対する闘いが始まっています。 詳しくはこちらをご覧ください。 「やんばる」の森の米軍廃棄物をめぐる闘い〜「宮城秋乃さんの裁判を支える市民の会」の発足 最期にアキノ隊員から「私が調査した資料を使って、ひとりひとりが 動いてほしい」と呼びかけがありました。 ぜひ、防衛省、環境省、米軍へアクションを起こしたり、街頭スタンディングをしたり できることを取り組んでいきましょう。 ZAN |