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11月26日(金)午後、政府交渉を持ちました。
今年5月28日政府交渉をふまえたものです。
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「ジュゴンの鳴き声録音データ公開を求める署名」32440筆を提出しました。
玉城沖縄県知事が沖縄防衛局の設計変更申請を「調査不足」と不承認処分した翌日でした。
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11月25日玉城知事が不承認処分
不承認処分の理由に「マヨネーズ状の軟弱地盤」と
「ジュゴンに影響を及ぼす作業船の水中音調査」を上げました。
私たちが沖縄県に出した意見、
「ジュゴンA(嘉陽沿岸域に生息)が18年9月から行方不明になっているのは埋め立て作業船の夜間航行にある。
作業船の水中音の調査を」が反映したと思います。
玉城知事の不承認を支える闘いである防衛省交渉では、
沖縄防衛局の環境監視等委員3人(ジュゴンなど海生動物の専門家)
の解任を求める署名33589筆を提出しました。
署名提出をふまえて、防衛省と環境監視等委員会の責任を追及しました。
この3人は「ジュゴンやウミガメなど海生動物の保護対策を検討するために環境監視等委員会を設置」
(沖縄県・公有水面埋め立てに関する承認書の留意事項2)で、沖縄防衛局に委嘱された委員にも拘らず、
今年4月に英国科学雑誌に「沖縄ジュゴンは19年に絶滅した」と事実に反する論文を投稿したからです。
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20年6月古宇利島でジュゴンの食み跡(環境省「令和2年度ジュゴン広域調査」より)や、
20年に大浦湾の施工海域でジュゴンの鳴き声(沖縄防衛局)が204回も確認されています。
(第29回、30回環境監視等委員会資料より)
IUCN専門家グループ共同議長・ジュゴンの専門家Drヘレン・マーシュも
「全く信頼に値しない論文」と5月に抗議文を発表、7月に雑誌編集部も大幅訂正を求めました。
私たちは、環境監視等委員会要綱第1条(目的)に「委員会の目的に反する委員は不適格」
などを根拠に3人の解任を求めると「個人の論文だからコメントしない」との居直りに終始しました。
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環境省交渉では、
沖縄島北部などの世界自然遺産を「真の世界自然遺産」にするために
私たちNGOを「世界自然遺産保護のパートナー」であることを確認しました。
そのうえで、世界自然遺産への推薦について米側との合意文書」に明記した「侵略的外来種などの必要な事業を推進する」ために、
野生生物への騒音など生態系への影響を少なくするモニタリング計画は作成する。
来年12月世界遺産センターに提出するときに、
我々NGOが調査する報告書は前向きに受けとめることなども確認しました。
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政府交渉後の夜、衆議院第2議員会館前で行われたオール沖縄会議と連携した「不承認支持!」集会(200人参加、主催・辺野古実)で、海勢頭豊共同代表が今日の政府交渉と署名提出について報告しました。
来年1月の名護市長選挙勝利、県の不承認を支える闘いを全力で取り組みます。
*沖縄タイムス11月27日「投稿論文『個人の研究』ジュゴン『絶滅』で防衛省」