シンポジウムと海勢頭豊コンサート「やんばるの森と辺野古の海を守ろう」を開催しました。
ユネスコ/IUCN(国際自然保護連合)調査団が世界自然遺産の現地調査で来沖する時期に合わせたもので、ウンケー(旧盆初日)の忙しい時期にもかかわらず、
約250名の方にご参加いただけました。
来賓は、昨年9月IUCNハワイ会議に参加したお二人、稲嶺進・名護市長と安次富浩・ヘリ基地反対協共同代表。
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稲嶺市長は「差し止め訴訟を闘う翁長雄志知事を支え、来年2月の名護市長選挙で
3期目を実現する」と決意表明されました。
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安次富さんは「8月21日のジュゴン訴訟の勝利判決で明らかなように国際連帯が広がっている」
と、辺野古埋め立て阻止が可能だと訴えられました。
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特別報告はジュゴン訴訟原告団の東恩納琢磨・名護市議会議員。
IUCNハワイ会議での決議をふまえて市議会決議を実現。
IUCN本部に決議の履行を求める書簡を送り、
同本部は「日本政府に4度の決議の履行を求めるとともに、
必要ならば埋め立て土砂の外来種対策に協力する」と返書。
うりずんの会(沖縄選出野党国会議員団)の政府交渉で
IUCN決議の履行を求めたことなどを報告しました。
シンポのパネラーは真喜志好一(沖縄平和環境ネットワーク世話人)、
桜井国俊(沖縄大学名誉教授)、吉川秀樹(SDCC国際担当)の皆さん。
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真喜志さんはジュゴン訴訟の取り組みの経過と勝利判決を説明。
ノグチゲラが原告になっての訴訟は可能だが、原告の根気と
米国内のカウンターパートナーが重要だと指摘されました。
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桜井さんは「辺野古・高江の基地建設と世界自然遺産は両立するのか」で、
沖縄県はIUCN現地調査で「辺野古埋め立て土砂の外来種対策が重要」
「米軍の北部訓練場でのオスプレイの訓練による被害」と
「米国もやんばるの森・世界自然遺産の当事者である」を強調すべきだと主張しました。
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吉川さんは「ジュゴン訴訟は世界自然遺産と辺野古の海を守る」で、
ジュゴン訴訟の国家歴史保存法や世界遺産条約は「市民の参加を保障している制度」
なので、「自然保護を前面に出して、米国領事館などに手紙を出すべき」と提案。
「米軍が法制度を無視しているならば、第三者のチェック機関である海洋ほ乳類委員会や
歴史保存諮問委員会にNGOからレポートを出せば取り上げられる」。
その取り組みを始めていると報告しました。
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海勢頭(うみせど)豊コンサート。
やんばるをテーマに「ザンの海」「椎の川」「喜瀬武原(きせんばる)」など6曲を演奏。
参加者は大いに元気づけられました。
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コンサート後、参加者からの質問に答える形で、ディスカッションを行いました。
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議論をふまえて、「沖縄県知事への要請」を提案。
@世界自然遺産推薦地域を保全する十分な緩衝地帯を設定すること
A管理計画の対象に北部訓練場を含めること
Bオスプレイの配備を撤回すること
C辺野古大浦湾を視察地に含めること
D辺野古埋め立て土砂の外来種対策に取り組むこと(抜粋)を確認しました。
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最後に、海勢頭豊ジュゴン保護キャンペーンセンター共同代表からごあいさつ。
「闘いはこれから、みんなで力を合わせてがんばっていきましょう」
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翌9月4日、沖縄県に知事への要請書を提出。
現行の世界自然遺産の管理計画では登録の基準を満たせないと厳しく追及し、
また、IUCNの現地視察に辺野古・大浦湾を含めること主張することを求めました。