2016年活動報告  

4月22日:政府交渉
場所:防衛省・環境省・国土交通省(東京)


22日、防衛省、環境省、国土交通省と交渉を行いました。以下、概要を報告します。





防衛省交渉です。

海底ボーリング調査は24箇所のうち一ヶ所残して終わった。あと一本をどうするかは、和解の作業委員会で県と協議していくことになる。(防衛省)

〜要するに海底ボーリング調査を1本残して、調査期限が終わったという答弁を防衛省がしました。従来ならば期間の更新をすぐに行うところです。
 しかし和解に伴う工事中断によって、残ったボーリング調査1本どうするかということも沖縄県との協議事項になりました。 基地建設のための調査は必要ない。沖縄県の強い態度を期待します。

辺野古崎東側のスパット台船の位置のボーリングは終わっている。(防衛省)
〜「では何のために残しているのか?ジュゴンの食跡が2014年の追加調査で見つかったところの真上ではないか?」との問には言葉を濁し、以下の返答しました。

和解に伴い陸上作業も含めて止めた。のこっている台船やフロートの撤去に関しては、県との協議である。(防衛省)

2014年度追加調査によって、辺野古崎東側でジュゴンのはみあとは確認した。結果は環境等監視委員会にはまだ報告していない。(防衛省)

〜2014年の日本自然保護協会の調査によっては、当該場所で140箇所のジュゴンの食跡が観察されていました。しかしボーリング調査開始後の、沖縄防衛局の事後調査では発見されていません。ボーリング調査がジュゴンを餌場から遠ざけたのは明白です。しかも防衛局はこうした重要な事実を「環境等監視委員会」に報告すらしていませんでした。
 仲井真知事の埋め立て承認の一部である「環境配慮事項」すら、事業者の沖縄防衛局は全く誠実に実行していません。
 これは、埋め立て承認以降の事業者の「埋め立て承認の配慮事項などへの違反」を理由とした、知事による「埋め立て承認撤回」につながるものです。

音響監視システムによるジュゴンの調査が新しい技術であることは承知している。出来る限りの対策として、実施していきたい。(防衛省)




環境省交渉です。

・外来種問題

各地の環境省事務所で外来種問題に関して、関係者を集めてブロック会議を開始している。2014年度から。那覇でも二回行った。二回目には沖縄防衛局も参加した。(環境省)
奄美の土砂の調査を沖縄県がやっている。その関係で土砂の問題に関して環境省が関わることがあるかもしれない。

・アセスメントのやり直しに関して

すでに事業は着手されている。着手された事業に関してのアセスメントやり直しは、アセス法の規定にない。(環境省)

・ジュゴン保護の環境省としての具体的アクションは?

ジュゴンの食跡調査とジュゴンレスキュー。食跡調査は漁民の協力をえて10年間行っており、レポートもできている。ジュゴンと地域の人々との共生を進める意義もある。環境省は古宇利島、嘉陽、安部を行っている。大浦湾は事業者の防衛省の責任。大浦湾は嘉陽ではない。(環境省)
・海草移植などの代償措置はぜひ必要。
(環境省)





国土交通省交渉です。

・「是正指示」の理由について

「是正の指示」が和解項目にあった。理由は代執行の時と同じ。(国土交通省)

・仲井真知事の埋め立て承認の法的瑕疵、特に環境保全に関して

「環境生活部長の意見」などは承知しているが、沖縄県内部の問題であり、法的瑕疵の根拠にはならない。(国土交通省)

・土砂への外来種混入問題

これは環境省の所管。国土交通省は関係ない。(国土交通省)

・なぜ「是正の指示」を急いだのか?沖縄県の意見を聞いたのか?

国土交通省として法的瑕疵はないと判断しているので、埋め立て承認取り消しの撤回を速やかに沖縄県に行わさせるため、必要なことである。(国土交通省)

対応したのは水政課の課長補佐級。権力的対応に終始しました。ただ「あなたの理解は古い機関委任事務。今の地方自治法は地方分権。国、地方対等が基本。だからこそ、裁判所も代執行訴訟に対して和解を提案し、国も応じざるを得なかった。権力的なやり方は通用しない。」(SDCC)との問いには「今の地方自治法になんら反しない」(国土交通省)と「菅官房長官語」で応え、「時間です。」と憮然と退席していきました。

グウの音も出ないぐらいやっつけてやりたいものです。

土日はアースデイ東京2016でブース参加です。がんばります。





?じゅごん