2013年活動報告 |
3月31日:SDCC総会
場所:ドーンセンター(大阪)
ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)第13回総会を、3/31に大阪ドーンセンターで開催しました。 結成以来丸12年、今年度で13年目に入ります。「がんばってきた」という意味では喜んでいいように思いますが、2000年ヨルダンでのIUCN第2回世界自然保護会議でのジュゴン保護決議がいまだ実現していないことも事実です。 |
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SDCC代表の海勢頭豊さんが挨拶。ジュゴンは古来より琉球で竜宮神・平和の神として信仰の対象になってきた。この文化は琉球だけでなく、東アジア全体に広がっていた。しかしその歴史は今は忘れられている。この閉ざされた歴史を思い起こし、武力信仰による権力の系譜にかわる平和と共生の文化を作っていく歴史的な力を、アジア民衆はつくっていく必要がある、とお話しされました。 近日中に、これをテーマにした小説も出版されます。ご期待ください。 |
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続いて、SDCC国際担当で沖縄生物多様性市民ネットワークでも活躍している、吉川秀樹さんより最新の情勢報告がありました。 沖縄防衛局は3/22に辺野古・大浦湾の埋め立て申請を沖縄県に提出しました。しかし@申請書の添付図書である、「環境アセス評価書」に対して仲井真沖縄県知事は「環境保全は不可能」との意見書を出しており、「補正評価書」も小手先の記述の変更だけで、「環境保全は不可能」という結論は変わらない。 Aカリフォルニア連邦地裁での「ジュゴン訴訟」判決は、基地建設によっても沖縄ジュゴンの生息環境が維持されることを示すよう求めている。アメリカ国防省は日本のアセスによってそれは示されていると主張しているが、日本のアセスの実態は県知事が「環境保全は不可能」と意見書をだすような内容。さらに米国防省は海草も場の保全と、ジュゴンの歴史的文化的価値について、独自に調査し報告するようもとめている。文化的価値の証言者として推薦されている人の筆頭は海勢頭豊さんです、とお話しされました。 |
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次に、フィリピンで開催された「ジュゴン保護覚書 第2回締約国会議」にSDCCから参加した仲間より報告がありました。 「ジュゴン保護覚書」はボン条約(移動性野生動物の保護に関する国際条約)の趣旨をジュゴン保護に適用したもので、条約のような法的拘束力はありませんが、ジュゴンを国際的に保護していくうえで、とても重要な枠組みです。 第2回締約国会議では、ジュゴン研究の第1人者のヘレンマーシュ教授より講演があり、「ジュゴンは極めて政治的動物」と強調されました。これは明らかに沖縄のジュゴンを意識したものです。海草しか食べない穏やかなジュゴン。それを「政治的動物」にしているのは辺野古大浦湾を埋め立て基地を作ろうとしている日本政府に他なりません。 |
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報告の最後は、蜷川事務局長より活動総括方針と決算報告。 活動の拡大にともないSDCCの財政は火の車。 ぜひジュゴンサポーター(ニュース購読会員。年間2000円)になってください。 |
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休憩時間には、ジュゴングッズが大人気でした。 その場でニュース購読会員になってくださった方もいました。 |
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休憩をはさんで活動報告と質疑鵜応答です。 まず首都圏から報告。 |
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つづいて関西から。 プレゼンーションを準備しての報告でした。 |
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質疑応答。 沖縄の現状について多く質問が出ました。 |
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最後に埋め立て申請に関する意見書の説明。埋め立て申請書の形式審査終了後、3週間の広告縦覧がされます 。この期間、「利害関係人」はすべて意見書を沖縄県知事に提出できます。 辺野古大浦湾の海を愛する人はすべて利害関係人。意見書の書式と記載例は早急にSDCCのwebsire http://www.sdcc.jp にアップします。 |
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総会が終わってからは交流会。移動中に桜ノ宮の夜桜を見ました。 海勢頭豊さんを囲んでいい感じの写真が撮れました。 署名と意見書運動で、埋め立て申請を引き伸ばし「握りつぶし」(島津康男さん)、現名護市長の稲嶺進さんを支援します。 来年の桜をよりさわやかな気持ちで見たいものです。 ☆じゅごん |