2008年活動報告  

4月13日総会&「IUCN勧告とジュゴン訴訟で、新基地建設ではなくジュゴン保護区を」
場所:ドーンセンター(大阪)


4月13日のSDCC総会の追加報告です(from関西)。
今回は「IUCN勧告とジュゴン訴訟で、新基地建設ではなくジュゴン保護区を」
というテーマで、ご案内したところ会員外の方にもご参加いただき、
有意義な会とすることができました。
最初に海勢頭代表からごあいさつをし、その後事務局長から活動報告、会計報告活動方針など議題を提示しました。
WWFジャパンの花輪伸一さんから「IUCNって何?」のお話をしていただきました。

IUCN(国際自然保護連合)は、1948年に設立され国家、政府機関、NGOなどで構成される世界最大の自然保護機関です。

79カ国、112政府機関、33提携団体、10000人の専門家そして806のNGOで構成されていて、SDCCも2004年からこの806のNGOのひとつに仲間入りしました。
2000年と2004年の第2回、第3回世界自然保護会議で日本政府への沖縄ジュゴン保護勧告が出ています。

SDCCは2000年のアンマン(ヨルダン)での勧告実現のために2001年に創設されました。

SDCCは2004年にはIUCN会員にもなり、タイのバンコクで開催された第3回世界自然保護会議には、SDCCから20名ほどのスタッフが参加。
海勢頭代表の音楽、エイサー、臨時合唱団、ジュゴン折り紙教室などなどで、フォーラム会場の注目を集めました。

2000年、2004年の2度にわたるジュゴン保護勧告にもかかわらず、日本政府はジュゴンの海を壊す基地建設計画を進めています。


今年10月にバルセロナで開催される第4回世界自然保護会議は3度目です。
なぜ3度も同じジュゴン保護の勧告案を出さなければならないのかを明確にし、国際的取り組みでジュゴンを守るために
・2010年を国際ジュゴン年に
・日米共同アセスの実施
を求めます。


次はジュゴン訴訟の通訳と、判決文の翻訳にあたられた吉川秀樹さんから
ジュゴン訴訟についてお伺いしました。


ジュゴンを守るための裁判を、アメリカの環境法律事務所アースジャスティスが原告の代理人として闘ってくれました。
左下の写真はアースジャスティスのピーター・ガルビンさんが辺野古を訪問されたときのもの。
一緒に写っているのは、昨年5月に亡くなられるまでずっと辺野古の海を守ってこられた金城祐二さん(命を守る会)です。
吉川さんはこの写真を見るたびに、心が奮い立たされるとおっしゃっていました。

印象的なのはカリフォルニア地裁のパテロ裁判長の言葉です。
米国防総省が「基地はどこに作っても環境に影響を与えるし、反対者は環境を理由にして反対運動を進めている」という意味の主張をしているのに対してパテロ裁判長は「これは、よく解釈すればジュゴンへの考慮義務にまったく無知であること、悪く解釈すれば、義務を果たすことに完全に抵抗していることを示している」と答えています。
またパテロ裁判長は、傍聴席の日本人に「ジュゴンを見たことがありますか?」と問いかけるなど(彼女自身も見たことがあるそうです)、
ジュゴンに関心をお持ちのようなのです。

国家歴史保存法は、適切なアセスや協議を促すものでそれ自体で基地建設を止めることはできません。
今後どうアメリカの法律とアメリカのアセスにかかわっていくかの戦略を練ることが大切です。
そしてIUCNなどで、ジュゴン保護の国際世論を高めていくことが
重要です。
その後休憩に入り、いつものようにコーヒーとグッズを販売しました
グッズの売れ行きがよくてうれし〜
休憩後は歌のコーナー。
花キャラ隊のきれいな歌声が響きました。
後半を盛り上げてくれました。
花キャラ隊、歌舞団に続いて海勢頭代表が「キセンバル」「ジュゴンの歌」を歌いました。
「ジュゴンの歌」は2004年のIUCNで披露されたもの。
上記の臨時合唱団で歌った歌です。
今回もみんなで歌いました。
この星の美しい心失われゆく生命(いのち)守っていこう
質疑応答をして、最後に各地の活動報告など。
ジュゴンパラダイス三重の方のご報告。
次は東京の報告。
秋のバルセロナに向けてがんばります
大阪からも昨年の取り組みなど報告。
街頭100回記念行動に協力してくださった、花キャラ隊と歌舞団が総会にも参加してくださって感謝です。
関西名物とも言えるユニークな司会で、今回も楽しい集いとなりました。
6月1日に大阪豊中すてっぷで予定している写真展への賛同をお願いしたところ、その場で10名の方からご賛同いただきました。
本当にありがとうございます。
最後に本日のジュゴン(1枚は4月5日のものです)


「2010年を国際ジュゴン年に!」
10月バルセロナ会議をめざしてがんばりましょう