2012年活動報告  

7月8日:第7回じゅごんの里ツアー
名護市東海岸散策(沖縄)


 7月8日、ツアー3日目も良いお天気。東海岸散策のコースを報告します!

浦島悦子さんにガイドをして頂きました。

※浦島さんは「ヘリ基地いらない二見以北十区の会」共同代表、名護市史編纂調査員で収容所の聞取り調査、ジュゴンの食跡調査などされています。
ヘリ基地いらない二見以北十区の会
『二見情話』って知ってますか?1945年沖縄戦当時、摩文仁で捕虜となり、二見の収容所で村長をしていた照屋朝敏氏が戦後やっと古里首里に帰れることとなった時、お世話になった二見の村人に感謝の念と惜別の思いをこめて作ったと記されています。

作者は反戦歌とはいわないけど、男女の情話を語りながら深い思いが込められていると思います。
浦島さんが碑の前で歌ってくれました。

今は、二見情話を歌い継ごうと大会も開催されて、地域おこしの1つになっているようです。
 瀬嵩のお墓の前でこの周辺一帯が収容所だった頃のお話を聴きました。

お墓はニライカナイがやってくる海の方を向いて建てられています。

配給だけでは間に合わず、食べるものがなく、苦しい思いをした話を聴きながら「この海があったから生き延びれたんだよ、基地が来てもなんも良いことがない、怖いだけ」というおばぁの話を思い出していました。

基地はいらないよー!!
 天仁屋にある褶曲。

地形がゆがんだ地層になっています。
 海のそばにある小島は立神様として崇められていると・・・。
 途中、天仁屋海岸と褶曲を見学して、地元を元気に!と取り組まれている『黙々100年蔓草庵(まんそうあん)』へ、島袋正敏さんに会いに行きました。
   戦争で古酒をはじめたくさんのものが失われてしまいました。

それを再生し、在来文化資源を復活させていこうと手づくり、古酒泡盛をそだてることを軸に様々な取り組みをされています。

やんばるのすべての家庭に古酒甕を、技術とともに思いを次の世代へと夢を語る正敏さん。

いろいろな学びがありました。

古酒の作り方“仕次(しつぎ)”も教えてもらいました。
   古酒を頂きました!う~ん、美味。 
   土地の材料で造られた箒、おもちゃです!
正敏さんへジュゴンを贈呈しました
古酒甕(かめ)です

名残惜しい蔓草庵をあとにして、嘉陽の集落へむかいました。

嘉陽の海岸はウミガメが産卵し、ジュゴンが海草を食べにくるとても豊かな海です。

なぜ、豊かな海なのでしょう?
嘉陽は昔ながらの風景や旧暦のお盆ウ―クイの翌日に催される豊年祭では伝統が色濃く残っています。

しかし、高齢化が・・・と。
山、畑(昔は水田も広がっていたそうです)、防風林、海岸から海へ続く風景。

このつながりのなかでの水の循環が豊な海を作ってきたのではと浦島さん。

自然を守るには1つ1つを切り離して考えるのではなく、大きな1つとしてとらえ、地域づくりまでを考えていくことが大事だなと感じました。
最後はお待ちかねのランチタイム

地元の食材を使った「かみじゅ」というお店で頂きました。

県外からということで三線と歌と踊り付き、楽しみました。
どこもまた訪れたいところばかり。
「基地に頼らない暮らしを」「やんばるの自然を活かした地域おこしを」と取り組まれている名護市を応援したい、私たちの『じゅごんの里ツアー』が地域おこしの何かに役立てられないだろうかと企画した今回の東海岸散策、素敵な出会いがありました。

まだまだ小さな取り組みですが、今後のツアーにもいかしていきたいと思っています。

恵美子☆