【フィリピンのジュゴンと保護】 |
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ジュゴンの分布
パラワン島(特に多い場所)、ミンダナオ南東、ルソン島東側(ジュンイチはここで保護)パラワン島の北側にあるカラウィト島にはかつてマルコス大統領がアフリカから連れてきた、キリン・シマウマ・ガゼルなどの動物が今も放し飼いにされていて、管理官が保護しています。 静かで環境が良いためか、ここではいつもジュゴンの群れを見ることが出来るそうです。
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ジュゴンの生息を脅かす要因
・魚網
・ダイナマイト漁
・エリ(さかなを追い込むための囲い)
・生息場所(餌場)の環境変化
・騒音
フィリピンではジュゴンの捕獲は法律で禁止されていて、最近ではエリに入り込んだジュゴンを逃がすようになってきています(地域によってはまだ食べているところもあるそうです)。
この中で最大の要因は生息場所(餌場=海草藻場)です。
海草藻場はわずかな環境変化でなくなることがあります。
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ジュゴンの調査活動(1985年〜)
・航空調査
・聞き取り調査
・海草生育地調査
・生物標本の収集、整理
・保護キャンペーン
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ジュゴン保護の広報・教育キャンペーン
(1992年〜)
・海岸近辺の村落でのジュゴン保護の広報活動
・研究集会、パペットショー
・広報用資料(ポスター、手引書…)の製作、VTR製作
・ラジオ放送、テレビのスポット広報による活動、郵便切手
子どもたちにジュゴンのことを知ってもらうため、パペットショーなど様々な取り組みが行われています。
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パラワン島の一番北側付近を泳ぐジュゴンの群れ。
オーストラリアのジュゴンは尾びれをはねあげたり、ジャンプをしたり、水面上に体を出すことが多いので、船からでもよく見られるそうです。
フィリピンのジュゴンは水面上に体を出すことはあまりないそうです。
同じジュゴンでも地域によって行動に差がみられます。
顔つきにも違いがあるそうです。
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★おととしフィリピンでジュゴンが怪獣のような、悪者になっているテレビドラマが大変流行ったそうです。
そのためジュゴンのイメージが悪くなり、みつけたらすぐ殺すという風潮が出来てしまいました。
その後本当のジュゴンの姿を伝えるために、鳥羽水族館にフィリピンのテレビの取材なども来たそうですが、せっかく積み上げてきた保護の取り組みが、ドラマの間違った情報によってくつがえってしまいました。
正しい情報を伝えることの重要性がわかります。★
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