ジュゴン保護区を求めて |
★パラオにおけるジュゴンの知識調査★
調査の目的とその方法
目的・・・パラオにおけるジュゴンの生息地を明らかにすることはもちろん、ジュゴンが国内でどのように扱われているか、ステータスや役割を明らかにしていくことを目的としている。
調査方法・・・漁師や猟師経験のある地元の方(パラオの16州のうち、14州の出身者)へのインタビュー
パラオのジュゴン
世界のジュゴンの個体数から孤立しており、数も少ない
パラオの生態系を象徴する生物4種(ジュゴン、サメ、アカエイ、ウミガメ)のうちのひとつ
人々の地位の高さを示す、アクセサリーの材料として多くのジュゴンが捕獲されていた
第2次世界大戦時には、日本軍によっても食糧として大漁に狩猟された
ジュゴン捕獲禁止に関する法律
1930年代前半 日本政府 による法律
1950年代 地方令 ←米国の信任統治下
2002年 パラオ国内による法律
法律を破った場合の罰金もこれまでの$500から$5000に増えた。
※この調査は、パラオ国内で法律ができて1ヶ月後に行われたものである。
調査内容とその結果
分布状況
分布状況(こどものジュゴン)
ジュゴンの目視回数
人々はジュゴンを食べていた?現在では?
ジュゴンの捕獲はだれでもできる?
ターゲットは?
こどもが特に多く狩猟のターゲットになっています。
ブレスレットの今昔
人々は、ジュゴンからブレスレットを作った? 今もブレスレットはつくられている?
ジュゴンの3つの骨がolechollと呼ばれるブレスレットに使われます。
頭蓋骨、全頭骨…最低ランクのrubaks(チーフ)用
頭の真ん中の部分…地位の高い rubaks(チーフ)用
頭と首の間の脊椎骨…特に勇敢な行いをした男用
こういうブレスレットを身に付けることは高い地位のサインだったそうです。
現在ではブレスレットの伝統的名声はほとんど失われ、時に若い女性のアクセサリーなっているそうです。
ジュゴンの文化的価値は高いですか?
結論
昔に比べ、パラオでのジュゴンの文化的価値は落ちてきている。
法律が出来てからも、ジュゴンの狩猟はまだ続いている。特に子どものジュゴンが多く捕獲されており、将来のジュゴンの個体数への影響が懸念されている。
現在、豊富な藻場を持つ地域が保護区とされている。
(Ngederak in
Koror, Ngelukes in Ngchesar)